涙道閉塞の原因や症状、治療法 | 明石の田村眼科|日帰り白内障・硝子体・涙道再建・緑内障・眼瞼下垂手術

医療法人瞳潤会 田村眼科

涙道閉塞

10EYE DISEASE

明石イメージ

涙道閉塞とは?

涙道閉塞とは、涙の通り道が閉じ、塞がれてしまう症状のことです。

目の表面は、乾いてしまわないように涙でコーティングされています。涙腺で作られた涙は、目頭部分にある涙点を通して排出され、涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻に抜けるのが正常です。しかし、この涙の通り道が何らかの理由によって塞がってしまうと、涙がうまく流れず、目から溢れてしまいます。

この疾患は、年齢が上がるほどそれに比例して発症リスクが高まるといわれています。もちろん若い方でも閉塞する方はおられますが、特に40歳以降になると罹患するリスクは高まります。

一般的には、男性よりも女性の方が発症しやすいとされています。

 

また、常に涙目になっているからといっても、必ずしも涙道閉塞であるとは限りません。例えば、逆さまつ毛などが目に刺激を与えており、それが原因で涙が出るということも考えられます。他にも、涙点が白目の粘膜で塞がれてしまう結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言われる疾患では、涙が流れずに常に目が潤んだ状態になることがあります。

 

涙道閉塞は、ドライアイとも勘違いされやすい症状です。ドライアイといえば目が乾く症状なので全く違うように思われることがありますが、ちょっとした刺激で反射的に涙が出て溢れやすい状態でもあるため、涙道閉塞を疑って眼科を受診したところドライアイと診断された、というケースが少なからず存在します。自己判断を行わず、眼科を受診するようにしましょう。

 

涙道閉塞の検査・診断

診断にはいくつかの方法があります。ここでは代表的な検査や診断をみていきましょう。

 

▶検査・診断1 通水検査

涙が多い等の困った症状がある場合、涙道閉塞かどうか診断するため、涙点から生理食塩水を注入する通水検査が一般的に行われます。鼻まで生理食塩水が通れば涙の通り道に問題がないことがわかりますが、通らなかった場合は涙道閉塞を起こしていると考えられます。

 

▶検査・診断2 涙道内視鏡検査

涙道内視鏡検査は、内視鏡を使った検査です。細い内視鏡を涙の通り道である涙点から挿入し、涙道の中がどのような状態になっているのかを調べます。それほど時間はかかりません。

涙道内視鏡検査は検査ではありますが、閉塞の状況によってはそのまま治療を開始することも可能です。

前述した通水検査では、涙点から鼻まで生理食塩水が流れるかどうかしか判断できません。それと比較すると、涙道内視鏡検査ではより詳細な情報が得られます。

 

▶検査・診断3 鼻内視鏡検査

鼻内視鏡検査では、ファイバーを鼻腔から入れることによって鼻の中の状態を確認していきます。非常に細い機器であるため、痛みを伴うような検査ではありません。

涙の通り道が閉塞する原因は、鼻の中の病気と関係していることもあります。上述の検査ではわからないような原因を特定するため、また治療を行ったあとの経過確認等でも使用されます。

 

涙道閉塞の原因

具体的な原因を特定することが難しい症例もありますが、感染症によるもの、加齢、緑内障点眼、内服薬剤等が関係している場合があります。

 

涙道閉塞だからといって完全に涙道がふさがっているとは限りません。例えば、少し涙道が狭くなっているために涙がたまりやすくなるなどの症状が現れることもあります。このような場合、それほど気にならないからといって放置してしまうようなケースも考えられます。

何が原因となっているのかについては専門的な知識を持った医師でなければ判断しにくいと言えます。気になる場合は放置せず、速やかな眼科受診をおすすめします。

 

また、小さうちから涙道閉塞が起こる場合、先天性であることが考えらえます。先天性の場合は大人になってから発生するものとは原因が異なります。もともと、生まれる前は涙の通り道の出口は開いていません。生まれるまでに開くことになるのですが、開かないままの状態で生まれ、先天性涙道閉塞になることがあります。

 

このようにさまざまな原因が考えられますが、根本的な原因を解決しない限り再発するケースもあるため、継続して注意が必要です。

涙道閉塞の症状

この病気が発生すると、目に関するさまざまな症状が現れます。ここではそのうち代表的なものを取り上げて紹介していきます。

症状1.目が常に潤んでいる

作られた涙がとどまった状態になるため、目が常にうるんでしまいます。流涙(りゅうるい)とも呼ばれる症状で、これにより、ものがぼやけて見えたり、不快感を覚えたりすることがあります。

泣いているわけでもないのに涙が溢れてくると、ストレスにもつながります。

症状2.眼脂

眼脂(がんし)とは、一般的に「目やに」と呼ばれているものです。目やには、目のゴミを目に溜め込まず外に出す、という働きをしています。

健康な状態だったとしても生理現象として分泌されるものではありますですが、涙道閉塞になると目やにがかなり増えることがあります。目やにや涙が増ええるとメガネが汚れやすくなったり、その他目のトラブルが発生するので、自分でも何かおかしいのではないかと気づくことがあります。

涙道閉塞以外に眼脂(目やに)が増える原因を知りたい方は、こちらの「目やにが大量に出る場合の原因と対処・治療法 」を参考にしてみてください。

症状3.目頭が赤く腫れる

涙が出るだけでなく、目頭の部分が赤く腫れることがあります。これは、涙嚢炎(るいのうえん)の症状です。涙嚢炎とは、涙の通り道の涙嚢部分で菌が繁殖し、炎症に繋がってしまう症状のことをいいます。

症状が悪化した場合、炎症がひどくなって赤く腫れ、痛みが発生することも多いです。場合によっては、内服や注射の抗菌薬が必要になります。

 

また、慢性的な涙嚢炎を放置した場合は、急性涙嚢炎に繋がることがあるほか、角膜潰瘍が起こり失明に繋がることもあります。できる限り症状が悪化しない段階で、早期治療を行うことが望ましい疾患です。

症状4.目の周囲の痛み

涙道閉塞になった場合、こぼれる涙が気になって頻繁に周囲を触ることから、皮膚が刺激を受けて痛みを感じることがあります。特に、手の甲などで乱暴に涙をぬぐうと皮膚が擦れてしまうので注意が必要です。

早急に受診する事が第一ですが、涙をぬぐう際にはこすらないように注意してください。

涙道閉塞の治療法

症状が軽い場合は経過観察する事もありますが、目薬や飲み薬などでの治療では完治しないケースが多い疾患です。

代表的な治療法としては、閉塞している部位の開通が挙げられます。

専用の器具で詰まっている部分を開通させて、その部分にチューブを留置する治療法が一般的です。その他の治療法としては、涙嚢・鼻涙管と鼻腔を直接つなぎ、涙の通り道をつくる涙嚢鼻腔吻合術があります。

症状の程度や、閉塞場所に合わせて最適な治療法が選択されます。

 

田村眼科が提供する涙道手術の詳細については、こちらの「涙道手術の内容と流れ・注意点」の記事で詳細を説明しておりますので、あわせて確認してみてください。

放置せずに治療がおすすめ

涙道閉塞について説明してきました。自然に良くなることもありますが、放置したことが原因で悪化してしまうケースが後を絶ちません。もし気になる自覚症状がある場合は、一度眼科で検診を受けましょう。

 

当院では、高度な専門性を有する医療スタッフによる医療の提供を通じて、白内障を主体としつつ数多くの目の病気への治療に対応しております。

特に白内障の日帰り手術に注力しており、多焦点眼内レンズも豊富に取り扱っております。その他硝子体、眼瞼下垂、涙道、緑内障等の治療についても日帰り手術が可能です。

また、明石市のみならず近隣地域(神戸市西区、神戸市垂水区、淡路市等)にお住まいの患者さんからも多くの治療のお問い合わせをいただいております。

 

目の病気にお悩みの方や、治療をご検討中の方はぜひ一度兵庫県明石市の田村眼科までご来院ください。