角膜炎の原因や症状、主な治療方法と予防方法 | 明石の田村眼科|日帰り白内障・硝子体・涙道再建・緑内障・眼瞼下垂手術

医療法人瞳潤会 田村眼科

角膜炎

13EYE DISEASE

明石イメージ

角膜炎とは?

角膜炎とは、角膜に炎症が生じている状態のことを指します。

角膜は「黒目」部分のことであり、厚さは中央部で0.5ミリほどしかありません。

 

角膜は非常に薄い膜ですが5層に別れており、角膜上皮と呼ばれる最も外側の層は傷つかないように涙で保護されています。しかし、何らかの理由により角膜上皮に傷ができ、そこに付着した細菌が増殖をした場合、角膜炎につながることがあります。 また、角膜に傷がついていなくても細菌やウイルスが繁殖した際に炎症が起こり、角膜炎の症状が現れることもあります。

炎症の原因となる病原体はさまざまで、原因によって引き起こされる角膜炎の種類や症状が変わります。

角膜炎の原因

角膜炎は角膜で細菌やウイルスなどが増殖して炎症が起こる事が原因です。原因がはっきりしているケースも多いのですが、不明確な場合もあります。

細菌やウイルス、真菌、アカントアメーバによる感染が原因で引き起こされる角膜炎は感染性角膜炎、それ以外のもの(全身疾患に伴うものや、コンタクトレンズの刺激によるもの等)は非感染性角膜炎として分類されます。

以下に、代表的な原因を4つ解説します。

原因1:角膜についた傷による炎症

角膜上皮に傷がついてしまい、そこに細菌などが付着することにより炎症が起こることがあります。本来、角膜上皮は涙などによって傷が付かないように保護されています。しかし、何らかの理由によって傷がついてしまった場合、バリア機能が低下し、細菌やウイルスが付着してしまうリスクが高くなります。傷がつく原因としては、ゴミが入ったことや、その状態

で目をこすってしまうこと、コンタクトレンズの装用による刺激などが代表的です。角膜内で細菌が増殖して炎症が引き起こされる症状を、細菌性角膜感染症と呼びます。

また、角膜炎とは程度が異なりますが、角膜に傷がつく症状として、他に「角膜びらん」があります。「びらん」とは、角膜の表面にある上皮が部分的に浅くめくれている状態のことで、重症化はしにくいものの、再発を繰り返したり慢性化してしまう事には注意が必要です。

原因2:真菌や微生物、ウイルス感染による炎症

真菌とはカビのことであり、真菌が原因で炎症を起こしたものは、真菌性角膜炎と呼ばれます。免疫力が落ちていると真菌に感染するリスクが高くなるほか、不衛生なコンタクトレンズを装用してしまった場合も真菌性角膜炎を発症しやすいと言えます。

その他、川や土の中などに生息している微生物であるアカントアメーバが角膜に感染すると、炎症を引き起こすことがあります。水道水の中にも含まれていることから、コンタクトレンズを水道水で洗うなど、不適切な取扱いを行った場合に感染するケースが多いです。

 

また、「はやり目」の呼び名で知られている流行性角結膜炎で角膜炎の症状が出ることもあります。流行性角結膜炎は、アデノウイルスに感染することが原因で発症する疾患です。症状としては、白目部分に強い炎症が起こる結膜炎が見られることが多いのですが、角膜に炎症が起こるケースもあることから角結膜炎と呼ばれます。

 

コンタクトレンズに関連するその他の感染症については、こちらの「コンタクトレンズを使用する上での注意点や疾患、その他情報について」という記事で解説しております。

原因3:免疫力の低下

健康な状態であれば大きな影響がないウイルスでも、免疫力が低下している状態だと感染しやすくなり、炎症につながることがあります。例えば、もともと体内に存在しているヘルペスウイルスが原因で発症する角膜ヘルペスが代表的です。

精神的なストレスが原因で免疫力が低下することもあり、再発を繰り返すケースが多い疾患です。

原因4:ドライアイ

涙は目の表面を守る役割を担っていますが、ドライアイの方は涙の量が不足し、目が十分に保護されていない状態になります。ドライアイの症状がひどい場合、まばたきの度に角膜に負担をかけてしまう可能性もあるので注意が必要です。

 

ドライアイの特徴や治療方法については、こちらの「ドライアイの原因・症状と治療方法」の記事をご覧ください。

角膜炎の症状

角膜炎の種類によって現れる症状が異なります。代表的な症状を5つ紹介します。

症状1:痛み

目の痛みを感じて眼科を受診したところ、角膜炎と診断されることがあります。

角膜炎の病状が進行したり、その種類によっては、強い痛みを自覚します。例えば、アメーバによる角膜感染であるアカントアメーバ角膜炎では、夜に眠れないほどの激しい痛みが生じることもあります。

症状2:目やに

目やにも角膜炎の代表的な症状です。細菌性角膜炎や真菌性角膜炎である場合は、大量の目やにが出ることもあります。

症状3:目やまぶたの違和感

多くの方が感じる症状として、何かゴミなどの異物が入っているかのようなゴロゴロとした違和感や異物感があります。違和感があるからといってまぶたを擦ってしまうと症状が悪化してしまいます。

症状4:涙が出る

涙が出る、涙が止まらなくなるなどの症状もあります。涙のせいで視界がかすんでしまい、ものが見えにくくなることも多いです。涙をぬぐうために目をこすってしまった場合、さらに角膜が傷ついてしまうこともあります。

症状5:視力障害

角膜は黒目を覆ってる部分であることから、角膜に炎症が起こってしまった場合、視力障害につながることがあります。特に瞳孔領に病変が及んだ場合は視力に大きく影響します。また、視界がぼやけて見える、光をまぶしく感じるなどの症状を感じることがあります。

重症化した場合や、何度も繰り返してしまった場合には、失明のリスクもあります。

 

特に、コンタクトレンズ使用者が発症しやすいアカントアメーバ角膜炎には注意が必要です。アカントアメーバはレンズケース内の細菌などをエサとして発育し、重症化した場合は失明の恐れがあります。治療が難しいものであるため、予防に力を入れなければなりません。

その他の主な角膜疾患

角膜炎以外の主な角膜疾患として、角膜潰瘍、角膜感染症、水疱性角膜症が挙げられます。それぞれどのような病気なのかについて解説します。

角膜潰瘍

角膜潰瘍(かくまくかいよう)は、角膜に潰瘍が発生する感染症です。潰瘍とは、病気によって粘膜や皮膚の表面が炎症を起こし、傷が深くえぐれているような状態のことをいいます。

角膜潰瘍自体が病気ではなく、角膜の状態を表す言葉です。

▶原因

角膜に傷がつくことや、何らかの理由によって細菌や真菌、ウイルス、アカントアメーバ属といった寄生虫に感染することによって引き起こされます。

細菌感染の主な原因として挙げられるのは、ケガや病気のほか、薬の影響、栄養不良などです。

 

また、コンタクトレンズの取り扱いにも注意しなければなりません。

コンタクトレンズを装着したまま睡眠を取ったり、レンズを十分に消毒することなく使ったりすると角膜に傷が付きやすくなります。

 

ウイルス性の角膜潰瘍については、ストレスが引き金になることもあります。

▶原因

角膜潰瘍の代表的な症状は、充血や痛み、異物感、視力低下、角膜混濁、涙が出る、などです。

常に何かものが入っているようなゴロゴロとした異物感に悩まされる方も多いです。

 

また、角膜潰瘍によって角膜に濁りが生じ、それが残ってしまった場合、視力低下に繋がる恐れもあります。

さらに深刻なのが、角膜の傷が角膜のすべての層を貫通してしまう角膜穿孔(かくまくせんこう)と呼ばれる状態です。

角膜潰瘍の症状が進行した場合に、角膜穿孔になるリスクが高まります。

▶原因

角膜潰瘍になった場合、感染性の場合は抗菌薬や抗ウイルス薬、抗真菌薬の点眼薬などを用いて治療を行ってきます。

点眼薬のほかには、眼軟膏約内服薬、結膜下注射、点滴など用いた治療が行われることになります。

 

非感染性の場合は、原因に合わせて適切な処置を行うことが重要です。

角膜潰瘍を発症した時点で重症であるため、治療にはできる限り速やかに取り組まなければなりません。

症状によっては角膜移植を行うこともあります。

角膜感染症

角膜感染症は、角膜に病原性を持つ微生物が付着して繁殖している状態のことをいいます。

本来、角膜は微生物などが侵入しにくい構造になっているのですが、何らかの理由により傷ができた場合に微生物が付着・繁殖しやすくなります。

 

細菌性角膜炎、真菌性角膜炎、アカントアメーバ角膜炎、ヘルペス性角膜炎などが代表的な角膜感染症です。

▶細菌性角膜炎

角膜様結膜といったものの方面に存在しているブドウ球菌などが角膜内で増殖する病気です。

 

眼球の色がついている部分である虹彩(こうさい)に炎症が発生したり、眼球内に膿が溜まったりする症状が現れます。

目に強い痛みを感じたり、目やにが大量に増えたりするのが代表的な症状です。

 

感染の誘因として特に多いとされているのが、「コンタクトレンズの不適切な使用」です。

使用期限を過ぎても同じコンタクトレンズを使っていたり、適切な洗浄をすることなく不衛生に使っていたりすると細菌が繁殖してしまいます。

 

頻回に抗菌薬を点眼する治療などを行うことになります。

症状が重い場合は、抗菌薬の内服や点滴を行うことがあります。

更に症状が進行した場合は角膜移植などが必要になることもあります。

▶真菌性角膜炎

真菌とはカビのことであり、酵母菌や糸状菌といった真菌による角膜感染症が真菌性角膜炎です。

とくにもともと目に何らかの持病を抱えており、抵抗力が落ちているようなケースでは真菌性角膜炎を発症しやすくなります。

 

症状としては、痛みや充血、目やになどが挙げられます。

細菌性角膜炎と似たような症状が出ますが、細菌性角膜炎と比較すると抗菌薬も効きにくいのが特徴です。

 

治療の基本は、点眼や内服です。細菌に対して効果のある抗真菌薬を用いて治療を行っていくことになります。

治療には長い期間がかかることも多く、症状によっては点滴も行うことになります。

▶アカントアメーバ角膜炎

アカントアメーバに感染することによって発生する感染症です。

コンタクトレンズの不適切な使用によってアカントアメーバが増殖し、感染に繋がってしまうことがあります。

 

アカントアメーバは土や川など自然界に広く存在している微生物ではありますが、感染者のほとんどはコンタクト使用者です。

細菌性角膜炎と似た症状が現れます。治療は難しく、角膜を削る治療などを根気よく繰り返さなければなりません。

▶ヘルペス性角膜炎

多くの方がすでに感染していて体内に持っているヘルペスウイルスが、何らかの理由によって角膜に出現、活動する症状です。

主に、疲れやストレスなどが誘因とされています。

 

治療の基本は抗ウイルス薬の眼軟膏です。重症化した場合は、内服や点滴で対応します。

水疱性角膜症

水疱性角膜症は、角膜に水が溜まってしまい、浮腫状に混濁する状態のことをいいます。

▶原因

外傷、角膜内皮の炎症、遺伝性の角膜の病気などが代表的な原因です。

これらの原因によって角膜内皮細胞が減少し、水を排出するためのポンプ機能が低下するために水が溜まった状態になります。

▶症状

角膜が混濁するため、視力低下の症状がみられます。

また、霧視(目の霞み)が症状として現れることも多いです。

浮腫によって角膜表面を覆っている角膜上皮が剥がれてしまった場合、激しい痛みを感じます。

▶治療法

ほとんど視力低下が見られない場合は、一般的に経過観察です。しかし、角膜上皮がはがれることによって痛みが発生しているような場合は、治療用のコンタクトレンズや、点眼、眼軟膏などで対応します。

症状によっては角膜移植を行う必要があります。

角膜炎の治療方法

角膜炎は、どのような病原体が原因かによって原因、症状が異なり、治療法も変わります。

重症化した場合は失明のリスクもある病気なので、放置する事は避けなければなりません。

一般的に治療にかかる期間は長く、1~2週間の場合もあれば、1ヶ月以上かかるケースや、真菌性角膜炎やアカントアメーバ角膜炎などでは症状によって半年以上要する場合もあります。また、再発するケースも多いため、中断する事なく治療を継続する事がとても重要です。

 

病原体の種類によっては非常に進行が速いものもあります。眼科の受診・治療を先延ばしにしてしまうとその間に症状が急激に悪化する可能性も高いです。

なお、普段からコンタクトレンズを装用している方は、治療期間中はメガネに切り替えなければなりません。コンタクトレンズを再開するタイミングは医師に相談して決めましょう。

 

角膜炎の治療法としては、以下のようなものが代表的です。

治療方法1:点眼薬

点眼薬による治療が基本です。例えば細菌性角膜炎の場合は、抗菌薬の点眼で治療を行うことになります。

カビの一種である真菌に感染することが原因で発生する真菌性角膜炎は、抗真菌薬の点眼が必要です。重症度に応じて炎症が強い場合はステロイド点眼薬が処方されることもあります。

 

点眼薬は、頻繁に使用するほど効果が高くなるものではありません。点眼回数を守らなければ十分な効果が得られないことがあるため、注意が必要です。

症状が悪化する前に眼科で治療を受けておけば点眼薬のみの治療で済むこともあるため、早期の治療が肝要です。

治療方法2:軟膏

点眼薬と併用し、軟膏を填入する治療も一般的です。症状が強い場合はガーゼ眼帯で過ごす事も必要になります。ヘルペスウイルスによって角膜が炎症を起こす角膜ヘルペスでは、抗ウイルス薬として治療に適した軟膏が処方されます。

治療方法3:内服薬

点眼薬だけでは対応できないような重症の場合、内服で抗菌薬などを処方することがあります。通常、内服薬のみで治療することは難しく、点眼薬と組み合わせることが多いです。

治療方法4:点滴薬

症状によっては、点滴による治療が効果的です。特に症状が重症化している場合や、点滴による全身治療が求められます。

治療方法5:視力障害

症状に応じて複数の治療を組み合わせて行うことがあります。

例えば、重症化しやすいアカントアメーバ角膜炎では特効薬がないため、場合によっては感染している角膜の表面を削り取る病巣掻爬(びょうそうそうは)を行います。

このように、角膜疾患においては治療が遅れると大幅に視力が低下してしまう可能性があるため、早期治療が肝要です。

角膜炎の予防方法

角膜炎は普段から注意しておくことにより、予防できる可能性が高い病気です。代表的な治療法について紹介します。

予防方法1:目をこすらない

目をこするのが癖になっている方がいますが、角膜は非常に薄く、軽い刺激でも傷がついてしまう恐れがあります。普段から擦らないように注意が必要です。

特に花粉症の方は、花粉が飛散する季節に目にかゆみを感じることがあり、無意識にかきむしってしまうことがあります。意識的にかくのを避けましょう。

予防方法2:目に異物が入るのを防ぐ

生活環境や職場環境によってはゴミや異物が目に入りやすいことがありますが、これらが角膜に傷をつけ、角膜炎につながることがあります。目にゴミや異物が入る可能性がある場所では保護用の眼鏡をかけると効果的です。

予防方法3:免疫力の低下を防ぐ

免疫力が低下していると、細菌はウイルスに感染するリスクが高まります。普段から免疫力を高めるための取り組みを行っておくと効果的です。例えば、睡眠不足や過労も免疫力を低下させるので、十分な睡眠をとり、疲れを溜め込まないように注意する必要があります。

さらに、精神的なストレスが免疫力を低下させてしまうケースもあるため、ストレスを溜め込まないことも重要です。規則正しい生活を送ったり、食事から十分な栄養素を摂取したりする必要もあります。

予防方法4:ドライアイは人工涙液を使う

ドライアイの症状がある方は、普段からこまめに人工涙液を使って涙を補充すると効果的です。また、ドライアイの治療もおすすめします。注意しなければならないポイントとして、複数の目薬を使った場合、その副作用が原因でドライアイが悪化する可能性もあります。目薬を使う場合は一種類のみに限定するか、眼科で医師に確認したうえで使用したほうが安心です。

予防方法5:コンタクトレンズの取り扱いに注意する

角膜炎の中でも重症化しやすく、視力低下、場合によっては失明の恐れもあるのが、アカントアメーバ角膜炎です。コンタクトレンズを不適切に取り扱った場合にリスクが高まります。

 

できる限りコンタクトレンズ装用によるリスクを避けるため、定期的に眼科医の検査を受けることが重要です。検査を受けることなく、自己判断でコンタクトレンズを購入したり使用し続けてしまった場合、目に発生しているトラブルに気付くことが出来ない可能性が高まります。

コンタクトレンズには、ベースカーブ(BC)と呼ばれるものがあり、商品によって違います。ベースカーブとはレンズの曲がり具合を示す数値であり、自分の目の曲がり具合に適したものを選択しなければなりません。

 

ベースカーブが異なるものを選択した場合、レンズが張り付きやすくなるなどのフィッティングに関するトラブルが起こりやすく、角膜炎につながってしまう恐れがあります。また、衛生面でも気をつけることが重要です。

取り扱う際には必ず石鹸で手洗いをしましょう。アカントアメーバはケースに付着している細菌をエサとして増殖します。毎日ケースを清潔な状態にし、乾燥させて使うことも重要です。

 

何より注意しなければならないのが、水道水によるケアです。水道水には、アカントアメーバが含まれていることがあります。洗浄する際には必ず専用のものを使い、水道水で洗ったり、水道水を入れたコンタクトレンズケースの中で保管することがないようにしましょう。

Copyright: Santen Pharmaceutical Co., Ltd.

早期の対処と予防を心がけましょう

角膜炎の原因や症状、治療などについて紹介しました。症状が軽いとしばらく放置してしまう方もいます。しかし、早急に治療が必要なものもあるため、注意しなければなりません。

まずは診断を受けることが重要なので、角膜炎と思われる症状がある方は、田村眼科までご相談ください。

 

当院では、高度な専門性を有する医療スタッフによる医療の提供を通じて、白内障を主体としつつ数多くの目の病気への治療に対応しております。

特に白内障の日帰り手術に注力しており、多焦点眼内レンズも豊富に取り扱っております。その他硝子体、眼瞼下垂、涙道、緑内障等の治療についても日帰り手術が可能です。

また、明石市のみならず近隣地域(神戸市西区、神戸市垂水区、淡路市等)にお住まいの患者さんからも多くの治療のお問い合わせをいただいております。

 

目の病気にお悩みの方や、治療をご検討中の方はぜひ一度兵庫県明石市の田村眼科までご来院ください。