白内障の手術を受けるタイミングはこんな時
50代の半数以上、80代にもなるとほぼ100%の人がかかると言われている目の病気「白内障」。
目の中にある水晶体が少しずつ濁ってくるのが特徴で、基本的な治療法は手術のみとなっています。
今では多くの医療機関が日帰り手術を行っており、一般的な治療法として認知されてきていますが、それでも手術ということには変わりないため、心配に思われる方も多いでしょう。
そこで本記事では、手術の必要性やそのタイミングについて詳しく紹介していきます。
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目次
白内障手術を受けるべきタイミング
白内障と診断されたら、全員がすぐに手術を受ける必要があるのかというと、そうではありません。
白内障の手術の適応と、手術を検討した方が良いタイミングについて具体的に見ていきましょう。
全員に手術が必要か?
通常の加齢性白内障の場合は、診断を受けたからといって即座に手術しなければならない病気ではありません。
他の疾患も認められない場合、治療については計画的に検討して、例えば日常生活に不便を感じてきた時に実施、という判断になる事もあります。
日頃から運転やスポーツなどをする方は早めの手術を希望する方が多いですが、家からあまり出ず細かい作業も行わないという方は手術を急がなくても良いと考えることもあるようです。
一般的に75歳以上の2人に1人が手術した方が良い状態になると言われているので、それも目安として知っておくと安心です。
失明の可能性もある
少し見えにくいが日常生活を送る上で困っていないという方は、他疾患等がなければ急いで手術を受ける必要はない、とご紹介しました。
しかし「白内障は進行する」ということを、常に念頭に置いておいてください。
白内障と診断された後、点眼薬などで治療を行うケースも多いですが、現時点で手術以外の治療はいずれも「進行を遅らせる」ためのものであり、白内障を治すことはできません。
他疾患の発見や進行具合の確認も含めて、すぐに手術を受けないとしても定期検診は受けるようにしましょう。
放置することによる手術への影響
白内障は水晶体が徐々に濁ってきてしまう病気ですが、濁りの出る場所によってタイプ分類されます。
その中の1つ「核白内障」は、水晶体の真ん中にあたる「核」と呼ばれる部分が少しずつ硬くなるのが特徴です。
この核白内障の場合、時間の経過とともに早いスピードで近視が進んでしまう上、核が硬くなりすぎると手術が難しくなるため、なるべく早く手術をした方が良いとされています。
こんな時は手術を検討しよう
では、実際はどのようなタイミングで手術を検討すべきなのでしょうか。
手術を受けた方が良い状況について、具体的に紹介します。
▶自覚症状が増えてきた
「目が見えにくい」「視力が低下してきた」「いつもモヤがかかっているような気がする」そんな状況で毎日を過ごすのは、不便なだけでなくかなりストレスを感じるはずです。
人によって感じ方は違うものですが、白内障と最初に診断された時と比べて症状が増え、日常生活に支障をきたしているなら手術を受けることを検討しましょう。
白内障は、視力の低下だけでなく人によって異なるさまざまな症状が出る病気であるため、手術を受ける明確な基準がありません。
何らかの不便を感じているなら、一度眼科で相談してみるのがおすすめです。
屋外に出て頻繁にまぶしさを感じている場合も、日常生活において支障をきたしている状態となります。
車の運転はもちろん、買い物や散歩など日常的に行う動作にも危険が伴う可能性が高いので、早めの手術を受けることをおすすめします。
▶他にも持病がある
白内障以外の眼疾患や糖尿病などの病気がある方は、早めに手術を受けた方が良いケースがあります。
持病が悪化することで白内障が急激に進行したり、手術を受けることができなくなってしまったり、眼底の様子がわからなくなる可能性等があるためです。
様々な理由によって、医師から手術適応があると判断された場合は、指示に沿ってしっかりと検討しましょう。
また、これまでに脳卒中や心筋梗塞などの病気をしたことがある方、精神疾患の診断を受けて服薬している方などについては、術前に相談してください。
血流を良くする薬や精神安定剤などさまざまな薬がありますが、服薬を一旦止めることで大きな影響が出るような場合は手術が受けられないこともあります。心配な方は眼科だけでなく主治医にも相談しましょう。
手術の流れや料金を確認しましょう
ここまでの段階で実際に手術を受けた方が良いと判断される方も、いらっしゃるかもしれません。
その場合は、「どういった手術の流れになるのか」「術後にはどのようなケアが必要なのか」「どれくらいの料金が発生するのか」をあらかじめ確認をしておくことが重要です。
当院では日帰り白内障手術を行っており、具体的な日帰り手術の流れや料金などを詳しく紹介しております。
詳しくは、こちらの「日帰り白内障手術の流れ」のページをご覧ください。
白内障と言われたら定期的に検査を受けて手術のタイミングを見極めよう
白内障は必ずしもすぐに手術が必要な疾患ではありませんが、支障がないからと放置しておくのは危険です。
進行具合は自分自身ではわかりにくい場合があります。不安を感じた場合は一度眼科で検診を受けましょう。
当院では、高度な専門性を有する医療スタッフによる医療の提供を通じて、白内障を主体としつつ数多くの目の病気への治療に対応しております。
特に白内障の日帰り手術に注力しており、多焦点眼内レンズも豊富に取り扱っております。その他硝子体、眼瞼下垂、涙道、緑内障等の治療についても日帰り手術が可能です。
また、明石市のみならず近隣地域(神戸市西区、神戸市垂水区、淡路市等)にお住まいの患者さんからも治療のお問い合わせをいただいております。
目の病気にお悩みの方、治療をご検討中の方は、兵庫県明石市の田村眼科までご相談ください。