コンタクトレンズ処方について
1ABOUT CONTACT LENS
田村眼科のコンタクトレンズ処方
田村眼科では、眼科専門医による丁寧な検査とカウンセリングに基づき、コンタクトレンズを処方します。
眼の状態やコンタクトを使用する場面にあわせて、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズ、遠近両用コンタクトレンズなど最適なコンタクトレンズをご提案いたします。
初めての方や他院で処方されたレンズが合わないと感じている方も、お気軽にご相談ください。
田村眼科の取扱いコンタクトレンズ
使い捨てのソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズはもちろん、乱視用や遠近両用のコンタクトレンズなど取り扱っています。
コンタクトレンズと眼鏡等との比較
コンタクトレンズを選ぶ理由はさまざまです。
まず、眼鏡のように大きく外見が変わる事がありませんし、スポーツをする時には外れにくくて便利です。
では、費用面や、その他生活上のことで比較してみるとどうでしょうか。
コンタクトレンズ以外の視力矯正方法で代表的なものには、眼鏡、レーシック、ICL、そして白内障手術などがあります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、一覧で確認してみましょう。
矯正方法 | 費用の目安(両眼) | メリット | デメリット |
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コンタクトレンズ | 1dayの場合:6,000円/月 2weekの場合:2,000円/月 ハードの場合:2,000円/月 |
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眼鏡 | 単焦点:17,000円~ 遠近両用:23,000円~ |
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レーシック | 400,000円前後 |
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ICL | 500,000円前後 |
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白内障手術 | 後期高齢者一般:18,000円~ 多焦点(自費):~940,000円 |
詳しくは白内障のページをご確認ください(こちらをクリック) |
※費用は全て参考値です。例:コンタクトは単焦点で一般的なケア用品代を含みます。別途定期検診費用なども必要です。
コンタクトレンズ選定のフローチャート
コンタクトレンズの種類は様々です。
まずは下図のフローチャートに沿って、ご自身のライフスタイルや使用方法に適したコンタクトレンズを選んでみましょう。
コンタクトレンズ処方の流れ
コンタクトレンズを始めようと思ったら、まずは眼科で検査と購入を行いましょう。当院へお越し頂いた後は、以下のような流れとなります。
※コンタクトレンズが全く初めての方の受付時間は、午前は11時まで、午後は17時までとなっています。お時間に余裕を持ってお越しください。
1.簡単な問診票をご記入ください
はじめに、あなたの生活スタイル等について、簡単な問診票を元に確認していきます。
例えば、スポーツをされているか、目がかゆくなることがあるか(花粉その他アレルギー等の有無)、パソコンやデスクワーク等の近見作業は多いか、一週間で何日くらい装用される予定なのか…といった内容です。これらの情報は、多種多様なコンタクトレンズの中からあなたに合ったものを選んでいく上で、とても重要です。
スタッフが問診票に目を通した後、詳しくヒアリングしていきますので安心してください。その他、ご希望などがあればお気軽にご相談ください。
2.眼の検査と診察を行います
次に、眼科検査と診察を行います。
検査員と一緒に、視力検査や、近視・遠視・乱視の有無、涙の分泌機能、角膜内皮細胞数等、色々な視機能について調べていきます。診察では、目の表面にキズや異常がないか、眼底疾患がないか等を確認します。
目が健康でなければ、コンタクトレンズは装用できません。結膜炎や角膜炎等の症状があれば、まずは治療を優先して、元の状態に戻った事を確認出来た後でコンタクトレンズを開始します。
3.コンタクトレンズの選定とテスト装用
目の状態が確認できたら、あなたに合いそうなコンタクトレンズを試しにつけてみます。
度数や見え方はどうか、角膜の形状にぴったりか、装用感(つけてみた感じ)はどうか、いくつかのレンズを用いて確認していきます。
この時、目的のものが見やすくなっていること、付け外しがスムーズに行えること、違和感がないこと、生活スタイルに合っているか、お手入れがきちんと行えるか、等はとても重要なポイントになります。
検査員と相談しながら、ベストのレンズを選びましょう。
4.再度診察します
無事あなたに合ったコンタクトレンズが見つかったら、再度医師の診察を受けます。
最終的に選定したコンタクトレンズで、フィッティングや見え方、生活を送る上でも問題がないかどうか、しっかり確認しておきましょう。
5.装脱練習を行います
コンタクトレンズは、日々付け外しの作業とケアが必要になります。
正しい付け外しが出来るよう、スタッフと一緒に何度も練習を行いましょう。これからコンタクトレンズとの長い付き合いが始まりますので、初めての方や小学生のお子さんであっても、必ずご自身1人だけで装脱が行えなければいけません。
6.テスト装用後、ご購入へ
実生活でテストレンズをご使用頂く期間を設けますので、最終確認をお願いします。やっぱりテストの時に使用した別のレンズの方が自分に合っていたかも・・・と思われる事があるかも知れません。
特に問題がなく、継続的に使用出来ると思われたら、ご購入となります。
眼鏡はお持ちですか?
眼鏡がいやだ、という理由でコンタクトレンズを選ばれた方であっても、眼鏡は作成しておいた方が便利です。
目の病気がありコンタクトがつけられない時や、災害・非常時、コンタクトを紛失した時、コンタクト装用時間が長くなってつらい時、在宅時や就寝前など、眼鏡が一本あると何かと重宝します。
田村眼科では眼鏡も取り揃えており、認定眼鏡士が作成のお手伝いをします。比較的安価なものからお取り寄せまでご要望に応じて承りますので、まずはお気軽にご相談ください。
コンタクトレンズ処方に関する注意点
田村眼科では、コンタクトレンズ処方にあたり眼の状態を検査してから処方をさせていただきます。
受診時の眼の状態、在庫の状況、装脱練習とその結果、コンタクト管理の可否その他医師の判断により、当日の処方が難しい場合があります。予めご了承ください。
また、定期検診を受けておられない場合、処方を見送らせて頂く場合があります。
コンタクトレンズの使用に関する注意点
コンタクトレンズは、薬事法改正により「高度管理医療機器」としてクラスIIIに分類されました。
意外に思われるかも知れませんが、一般的な人工呼吸器等と同じクラスに属しており、「副作用・機能障害を生じた場合の人体へのリスクが高いもの」とされています。
カラーコンタクトレンズも同様です。平成21年11月4日より、通常のコンタクトレンズと同じく薬事法の規制下となっています。
販売には都道府県知事の許可が必要で、継続的な研修を受けている販売管理者が取り扱います。
コンタクトレンズの使用に関しては、最低限これだけは守っていただきたい項目や注意点がありますので、ご一読認ください。
日常のケア(消毒、洗浄、保存等)を行ってください
コンタクトレンズは、細菌やウイルス等の微生物による汚染がつきものです。感染し重症化してしまうと、一生後悔する事になるかも知れません。
下記の必須ケア項目は、しっかりと実施しましょう。
- 手指消毒(レンズ装脱や、目をこする動作等による感染を防ぎましょう)
- コンタクトレンズの消毒(洗浄消毒成分を含む専用液の使用と、こすり洗いも重要です)
- ケースの洗浄(定期的な交換も必要です。角膜感染症の多くが、ケース汚染によるものです)
使用方法、使用期間を守ってください
特に、使い捨てコンタクトレンズの使用期間・使用方法は必ず守りましょう。
1日使い捨て、2週間交換タイプは、決められた期間以上に使用してはいけません。取り替えるのがもったいないとか、もう少し長く使っても大丈夫なのでは、一旦外してしまっただけだから…等と思う事があるかも知れませんが、各製品は決められた使用期間・使用方法以外での装用を想定していません。
大事な目を守るためには自分自身で気を付けなければならず、使用を誤った場合は、何かあっても誰も守ってはくれません。
使用期間は、パッケージを開封した日から経過した日数です。使用しない日があったり、例えきれいであっても、新しいコンタクトレンズと交換しましょう。
また、決められた装用時間を超えて使用する事も止めましょう。眠る時は必ずコンタクトレンズを外して下さい。
眼科医の定期検診を受け、指導に従ってください
目の状態は一定ではなく、常に変化します。自覚症状が無くても、問題が起こっている事もあります。少なくとも、数か月に1度の眼科医による定期検診は必要です。
また、違和感や見た目の変化、見え方などで何かあれば、定期検診を待たず、早めに眼科を受診してください。早期受診であれば、ほとんどの場合大事に至らずに済みます。
一般的に、涙の分泌量や質に問題がある人(ドライアイ)や、アトピー性皮膚炎の人などは感染を起こしやすいとされています。
感染症を引き起こした瞳
使用方法を誤ったり、ルーズなケアを行っていると、大変こわい感染症にかかる可能性があります。
このような状態にならないよう、常日頃から正しい使用を心掛けましょう。
以下、代表的な感染症をご紹介します。
コンタクトレンズと感染症
点状表層角膜症について
重症化すると傷が深くなり、角膜上皮びらん(黒目の皮がめくれて角膜実質がむき出しになり、神経が表面に露出するため痛みを伴い、充血し、涙が出る)や、角膜潰瘍(黒目の皮がむき出しになるだけでなく、角膜実質が傷んでいる状態で、進行すると失明に至る場合もある)へと進んでいく危険性があります。
角膜感染症について
土壌、砂場、淡水、海水など、どこにでもいる菌(環境菌)の中で、緑膿菌等は、コンタクトレンズに付着するとレンズ上で増殖し、角膜を傷つけてしまいます。菌は気温が高くなったり、ぬれたところでよく増殖します。
コンタクトケースを一定期間で交換せず長期間使用したり、管理を怠たり乾燥させないまま使用すると、微生物が増殖し感染症を招きます。
ケアの簡単なMPS(マルチパ-パスソリュ-ション)は、菌の増殖を防ぐため、消毒前にこすり洗いとすすぎのプロセスを加えるようにしましょう。
巨大乳頭結膜炎
そのままにしておくと、コンタクトレンズが動いてこすれることにより角膜が削られてしまい、痛みや充血がひどくなったり、視力が低下する場合もあります。
また、汚れによってレンズの酸素透過性を低下させて、眼の酸素不足の原因になることもあります。月に1回はタンパク除去剤を使用し、レンズをいつも清潔に保ちましょう。
アカントアメーバ
軽症であれば抗真菌薬等の使用や消毒を行いますが、悪化すると、角膜を削る外科的治療(角膜掻把)を複数回行わなければならない場合や、角膜移植が必要になることもあります。
通常は目に感染する事はまれですが、コンタクトレンズを水道水で洗ったり、ケース内に水道水を入れて保管するなど、誤った使い方をする事で罹患してしまいます。
角膜潰瘍(かいよう)
治療後も混濁が残り、視力に影響が残る場合があるため、早期発見・早期治療が重要となります。
未成年(子ども)のコンタクトレンズについて
未成年(子ども)のコンタクトレンズ使用率は、年々高まってきています。
平成30年の調査(日本眼科医会)によると、小学生の0.3%、中学生の8.7%、高校生の27.5%がコンタクトレンズを使用しており、男女比では女子の割合が高くなっています。
コンタクトレンズ装用の注意点については、大人と同様です。ただし、保護者や家族の方も正しい使用方法等について理解を深め、子どもに任せっきりにせず、しっかりとフォローしてあげられる環境を整えてあげて下さい。
また、カラーコンタクトレンズ(カラコン)にも注意を払っておいてください。
酸素透過性が低いものや粗悪品(色素成分がレンズ表面に露出している、着色剤の金属酸化物等が溶出している等)が散見されており、商品によっては子どもの目にとって非常に有害であるものも存在します。
その他、インターネットでのWebサービスや通信販売でのコンタクトレンズ購入もトラブルの原因となりがちです。
眼科で購入したコンタクトレンズが問題なかったからといって、定期受診をせずに自己判断で同じ度数の商品の購入を続けていると、自分では大丈夫と思っていても、気づかない間に目に問題が発生している場合があります。一時的に購入費用が安く済んだとしても、後々トラブルが起こった場合は、健康面や時間、費用面においても結果的に損失となるかも知れません。
最後に、決して友達同士や家族同士でコンタクトを使い回したり、分け合ったりしないでください。大切な人を傷つけてしまう事があります。
周囲の協力と適正な使用、そして眼科受診が大切です。
アイメイク(お化粧)について
コンタクトレンズを使用している人に、ドライアイがよく見られる傾向があります。
コンタクトレンズそのものによる酸素供給不足や、涙の広がりが阻害される事も原因ですが、日常的に行っているアイメイクが原因になっている事もあります。
まぶたの内側にはマイボーム腺という脂の分泌腺があり、これが涙と共に目の乾燥を防いでいます。この部分にアイシャドウやアイラインを入れたり、マスカラを根元から塗ってしまったりする事により、脂の出口が塞がれて、ドライアイを引き起こす要因になってしまうのです。
また、アイメイクのラメやパール、マスカラの粉等が目を傷つけて、感染症を引き起こす場合もあります。コンタクトレンズをつけている方が痛みがマシだと思って使い続けていると、症状を悪化させてしまいます。
それでは、コンタクトレンズを利用している人がアイメイク(お化粧)をする時には、どのような事に気をつければ良いでしょうか。以下、手軽にできる工夫から始めてみましょう。
- コンタクトレンズを触る前に、手指をしっかりと洗いましょう
- コンタクトレンズを先につけてから、その後でアイメイク(お化粧)をしましょう
- アイメイク(お化粧)をする時は、コンタクトレンズやマイボーム腺にかからないよう、注意して行いましょう
- コンタクトレンズを先に外してから、その後でクレンジング(お化粧落とし)をしましょう
目の調子が悪くなってしまったら
たとえ全ての事に気をつけていたとしても、目の調子が悪くなってしまう事はあります。
その時は、次のように対応しましょう。
出来るだけ清潔にしましょう
手指をよく洗ってから、コンタクトは外しましょう。
異物、薬剤等が入った時は、傷がつかないよう十分気をつけながら流水でよく洗い流します。
コンタクトレンズの装用は控えましょう
眼科医の許可があるまでは、コンタクトレンズの装用は控えてください。
眼鏡を利用しましょう
コンタクトレンズが使えないような目の状態であっても、眼鏡なら装用できるケースがほとんどです。
日頃から眼鏡の使用時間を意図的に設ける事で、目を休めたり、眼鏡の見え方に慣れておく事をおすすめします。
眼科を受診しましょう
何か目の症状が出たら、悪化する前に、出来るだけ早く眼科医の診察を受けましょう。
コンタクトレンズ Q&A
Q,初めてのコンタクトレンズでわからない事がたくさんあるのですが?
A.まずはお気軽にご受診ください。丁寧にご説明します。
初めての方は、午前は11時まで、午後は17時までのご来院をお願いしています。時間に余裕を持ってお越しください。検査・診察は保険診療ですので、保険証をお持ちの方は必ずご持参ください。
Q,田村眼科ではどのようなコンタクトレンズを取り扱っていますか?
A.各製品紹介ページからご確認頂けます。
※取り扱い製品や価格は、随時改定しています。詳しくは受付までお問い合わせください。
Q,コンタクトが合わない気がするのですが、どうしたら良いでしょうか。
A.まずはお気軽にご受診ください。しっかりと原因を調べてみましょう。
調子が悪い時は、何か別の原因が隠れている事があります。また、いつも使用しているコンタクトが、急に合わなくなる事もあります。いずれにせよ、しっかりとした眼科検査と眼科医の診察により、出来る限り原因を明らかにしていく事が重要です。