

目の表面が痛い際の原因や想定される病気の可能性と対処法
一言で「目が痛い」と言っても、目のどこがどのように痛むのかは、その時の状態や症状によってさまざまです。
「チクチクして痛い」「ゴロゴロする」など、表現も人によって大きく異なります。
そこで今回は、目の痛みの中でも特に表面に痛みを感じる時の症状や考えられる病気、治療法についてまとめました。
目に異変を感じている方は、ぜひ参考になさってください。
目次
目の表面が痛い際の症状
目の痛みは大きく分けて二種類あり、一つは目の表面の痛み、もう一つは目の奥の痛みです。
どちらかと言うと目の表面の痛みは場所が特定しやすく、診察でもどういった痛みなのか伝えやすいでしょう。
表面の痛みで一般的によく聞かれるのが、チクチクした痛みやゴロゴロした違和感、ヒリヒリとしみるような痛みです。
こういった痛みは内側からではなく、外的な要因があることが多く、目に痛みが出てしまった原因が分かるケースがほとんどです。
皮膚に傷ができれば痛みが出るのと同じように、目も傷が付いてしまうと炎症が起きて痛みます。
目は皮膚よりもデリケートな構造である分、乾燥やまつ毛の刺激などでも簡単に傷が付いてしまうため、普段から目の周りだけでなく手や爪も清潔に保つことを意識しましょう。
原因と疑われる病気
目の表面に感じる痛みは、基本的に軽症であるものが多いと言えます。
しかし、中には適切な処置をしないと痛みがひどくなったり、場合によっては重症化してしまったりする危険性があるため、どのような病気があるのか知っておきましょう。
角膜上皮障害
黒目の部分にあたる角膜の表面に、傷が付いた状態のことです。
外傷やコンタクトレンズによる傷、異物の侵入などがほとんどで、痛みに気付かない人もいます。
しかし、中には感染症や紫外線による刺激、糖尿病などの全身疾患で起こることもあります。
ひどくなると、上皮がめくれてしまう「角膜びらん」や角膜の組織が欠損する「角膜潰瘍」に至り、早期に治療を行わないと最悪の場合失明する可能性があります。
詳しくは、こちらの「角膜炎の原因や症状、主な治療方法と予防方法」のページをご覧ください。
結膜・角膜異物
一般的に、目にゴミが入ったという状態です。
砂やほこり、虫などが目に侵入することで起こり、白目の部分であれば「結膜異物」、黒目の部分であれば「角膜異物」となります。
角膜の方が危険性が高く、異物の内容や侵入度合いによって視力低下を起こす可能性があります。
ドライアイ
涙の量が減って目が乾燥してしまうドライアイになると、眼球に傷が付きやすくなります。
傷から感染症を起こしたり、放っておいて傷が深くなると重症化してしまったりするため、ドライアイと診断されて痛みを伴う場合は、眼科受診を継続することが大切です。
ものもらい
まぶたにプツッと出来物ができ、赤く腫れたり目やにが出たりする病気です。
まぶたに症状が出るはずのものもらいですが、目に痛みが現れることがあります。
軽度であれば点眼だけで治りますが、炎症が進むと切開しなければならないため、早めに治療を受けましょう。
詳しくは、こちらの「ものもらいとは?原因と症状・主な治療法」のページをご覧ください。
流行性角結膜炎
「はやり目」とも言われる、感染力の非常に高い結膜炎です。
ウイルス感染が原因で、大量の黄色い目やにや充血、眼痛が主症状となります。
処置をせず放置すると角膜上皮がめくれてしまい、痛みで目が開けられなくなるケースも珍しくありません。
詳しくは、こちらの「結膜炎の症状や原因、主な治療方法と予防方法」のページをご覧ください。
睫毛乱生・重生
いわゆる「逆まつ毛」で、本来外向きに生えているはずのまつ毛が、内側に向いて生えている状態のことを「睫毛乱生」といいます。
一方、まつ毛の内側からさらにまつ毛が生えている状態が「睫毛重生」です。
いずれも、たった一本のまつ毛であっても、場所によってはまつ毛が眼球に当たって痛みが出ます。
本数が少ない場合はまつ毛を抜いて対処します。
詳しくは、こちらの「内反症・外反症の概要・原因と主な治療方法」のページをご覧ください。
眼瞼内反
眼瞼内反も逆まつ毛の一種ですが、まぶたの縁ごと内向きになっている状態のことを指します。
まつ毛が内側を向いてしまうため眼球に当たりやすく、本数が多いと痛みも大きくなります。
加齢に伴って下まぶたが内反しやすくなり、程度がひどければ手術を行うこともあります。
詳しくは、こちらの「内反症・外反症の概要・原因と主な治療方法」のページをご覧ください。
点状表層角膜症
角膜にあたる黒目部分に、何らかの原因で点々と小さな傷ができることを点状表層角膜症といいます。
それぞれの傷は小さく浅いまま点在し、合体して大きくならないのが特徴です。
主に眼球の乾燥やコンタクトレンズの装用、アトピー性角結膜炎などが原因で生じるといわれています。
その他のコンタクトが原因で起こりうる感染症などについては、こちらの「コンタクトレンズを使用する上での注意点や疾患、その他情報について」のページをご覧ください。」
対処法・治療法
基本的に、角膜に付いた傷はすぐに治癒する仕組みになっています。
目に何か異物が入った場合も、すぐに水で洗い流せば除去できるでしょう。
しかし、細菌感染を起こしてしまった場合は抗生剤の投与が必要となります。
目薬や塗り薬、内服薬など状況に合った方法で処方されるため、必ず用量・用法を守って使用してください。
その他、外科的な手術が行われることも珍しくありません。
特に睫毛内反・重生や眼瞼内反などの場合は、症状を繰り返さないための根治治療が必要です。
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痛みは放置せずなるべく早く眼科を受診することが大切
痛みの感じ方はそれぞれですが、「大したことはない」と目に傷が付いたまま放っておくと、取り返しのつかないトラブルが起こる可能性があります。
重症化を防ぐためにも、少しでも目に痛みを感じた際は、必ず眼科で検診を受けるようにしましょう。
当院では、高度な専門性を有する医療スタッフによる医療の提供を通じて、白内障を主体としつつ数多くの目の病気への治療に対応しております。
特に白内障の日帰り手術に注力しており、多焦点眼内レンズも豊富に取り扱っております。その他硝子体、眼瞼下垂、涙道、緑内障等の治療についても日帰り手術が可能です。
また、明石市のみならず近隣地域(神戸市西区、神戸市垂水区、淡路市等)にお住まいの患者さんからも多くの治療のお問い合わせをいただいております。
目の病気にお悩みの方や、治療をご検討中の方はぜひ一度兵庫県明石市の田村眼科までご来院ください。